【英語deしごでき】P.F.ドラッカー「経営者の条件」その1

皆さんこんにちは!塾長です。

 

皆さんはピーター・ドラッカーという人の名前を聞いたことがありますか?

 

ちょっと前に爆発的大ヒットを飛ばした「もしドラ」の、元となった「マネジメント」という経営学における古典的な名著を書いた、20世紀最大の社会学者、経営学者の一人です。 

 

 

マネジメント[エッセンシャル版]
 

 

(長くても構わんから全文読みたい、という方はこちら↓)

  

 

 

 

 

 

ソビエト連邦の崩壊を予言したことでも有名ですね。

間違いなく、学問史上に輝く巨人の一人です。

 

日本文化好きとしても知られ、独学で日本画について学び、大学で講座をもっていたこともあるのだとか。

 

ユダヤ系ということもあるのでしょうが、おそらくフィーリングが日本人と合うのでしょう。

 

だからこそ、これほど日本でのドラッカー人気は根強いのかも知れません。

 

さて、塾長を含む、ドラッカーを読んだ多くの人はこう思います。

 

もっと早く読んでおけばよかった…!

 

ドラッカーの著作は社会学系と経営学系に大別されますが、経営学系の本はものすごく簡単に言うと

成果を出すためにはどうすればいいのか?

について、徹底的にわかりやすく書いてあります。

 

ドラッカー自身がユダヤ系のオーストリア人で英語のネイティブではないということもあり、英語も非常に分かりやすいです。

 

そして何より、読んでると元気が出て、自分が仕事ができる人間になった気がするので、塾長はドラッカーの本を「読むジャッキー・チェン映画」だと思っています。

 

(ジャッキーの全盛期の映画は、見るだけで自分が強くなった気がしますよね!

プロジェクトAとかポリス・ストーリーとか。)

 

今回は多くのドラッカーファンも「ドラッカー入門」として推す、「経営者の条件 The Effective Executive」を精読していきます。

 

 

 

専門用語などの訳語は、ドラッカー本人からも大変信頼されていたという、ドラッカー学会会長の上田惇生(うえだ・あつお)先生の訳を参考にしています。

 

 

それでは、はじめていきましょう!

第1章のタイトルから熱いですよ。

 

1: Effectiveness Can Be Learned

第1章:成果を上げる能力は習得できる

 

「仕事ができる人間」には、学んでなることができる!ということです。どうですか?読むしかないですよね?

 

それでは本文を読んでいきます。和訳なしでどれくらい理解できるか、試してみてくださいね。

 

 To be effective is the job of the executive. "To effect" and "to execute" are, after all, near-synonyms. Whether he works in a business or in a hospital, in a government agency or in a labor union, in a university or in the army, the executive is, first of all, expected to get the right things done. And this is simply that he is expected to be effective.

 

もう一度読みますね。

 

 To be effective is the job of the executive. "To effect" and "to execute" are, after all, near-synonyms. Whether he works in a business or in a hospital, in a government agency or in a labor union, in a university or in the army, the executive is, first of all, expected to get the right things done. And this is simply that he is expected to be effective.

  

どうでしょうか。思ったより簡単な英語だったのではないでしょうか?

 

それでは、一文ずつ訳していきます。

 

まず、

To be effective is the job of the executive.

の訳は、

成果を上げることが、エグゼクティブ(経営者、組織の幹部)の仕事である。

です。

 

effectiveは「効果的な、効果を出す」だけど、これを「成果を出す」と訳したのは、さすが上田先生、というべきですね。

executiveも「管理職」や「重役」などとするよりも上田先生の訳本の通り「エグゼクティブ」が一番しっくりくるので、これで統一していきたいと思います。

ちなみに英語での発音はexecutive(エグゼキュティヴ)なので注意してくださいね。

 

 "To effect" and "to execute" are, after all, near-synonyms.

は、

「成果を上げる」と「物事を実行する」は、結局のところほぼ同義語である。

という訳になります。

 

ここの上田先生の訳は、「物事をなすということは、成果を上げるということである」となっています。う~ん、名訳ですね!

★ここのeffect「効果を出す、成果を上げる」は動詞で使われていますね。to be effectiveだと形容詞ですが、動詞で言い換えた表現です。

★execute「実行する、執行する」も動詞です。名詞のexecutiveを言い換えていますね。

★after allは「結局、とどのつまり」という意味です。「すべてのことが終わったあとに」と直訳的に考えれば、すぐ覚えられますね。

★synonymは「同義語」です。synは「同じ」とか「揃(そろ)える」っていう意味の接頭辞(せっとうじ)です。「シンクロする」など日本語でも使いますね。ちなみに「反義語」はantonymと言います。「アンチ巨人」などというときのantiの仲間です。

 

Whether he works in a business or in a hospital, in a government agency or in a labor union, in a university or in the army, the executive is, first of all, expected to get the right things done.

働く場所が企業、病院、政府機関、労働組合、大学、軍、どこであろうと、エグゼクティブはまず何よりも、「為すべきことを為す」ことを期待されている。

★このWhether SVは名詞節です。「~であろうと~であろうと」という意味ですね。

★このa businessは、a がついてますので、「仕事」ではなく「企業」と訳します。

★このheは後ろのthe executiveを指しています。

★be expected to 動詞の原形 で「~することを期待される」です。

★get the right things doneは get O C の形の第5文型ですね。

 

And this is simply that he is expected to be effective.

そしてこれは、エグゼクティブはシンプルに「成果を上げる 」ことを期待されている、ということである。

★This is that SV「これは(すなわち)、SVということである」という構文です。

 

それでは、もう一度英文と、上田先生による日本語訳を読みましょう。

 

 To be effective is the job of the executive. "To effect" and "to execute" are, after all, near-synonyms. Whether he works in a business or in a hospital, in a government agency or in a labor union, in a university or in the army, the executive is, first of all, expected to get the right things done. And this is simply that he is expected to be effective.

 

【上田惇生先生による訳】

エグゼクティブ、すなわち物事を成すべき地位にある者の仕事は、成果を上げることである。物事を成すということは、成果を上げることである。企業、病院、政府機関、労組(ろうくみ)、大学、軍隊のいずれにあろうとも、エグゼクティブなるものは、常に、成すべきことを成すことを期待されている。すなわち、成果を上げることを期待されている。

 

ちょっと短いですが、今回はこのへんで。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【英語で論語】学而第一・その六

こんにちは、塾長です。

 

今回は英語で論語シリーズ、学而第一・その六です。

 

復習ですが「論語」は英語でThe Analects、「孔子」は英語でConfuciusと言います。

 

The Analects (Penguin Classics)

The Analects (Penguin Classics)

  • 作者:Confucius,D.C. Lau
  • 発売日: 1979/12/01
  • メディア: ペーパーバック
 

 

 

論語新釈 (講談社学術文庫)

論語新釈 (講談社学術文庫)

  • 作者:宇野 哲人
  • 発売日: 1980/01/08
  • メディア: 文庫
 

 

早速、読んでいきましょう。

 

【英訳】

 The Master said, "A young man should be a good son at home and an obedient young man abroad, sparing of speech but trustworthy in what he says, and should love the multitude at large but cultivate the friendship of his fellow men. If he has any energy to spare from such action, let him devote it to making himself cultivated."

 

どういうことを言っているのか、大体わかりましたでしょうか? 

もう一度読んでみます。

 

 The Master said, "A young man should be a good son at home and an obedient young man abroad, sparing of speech but trustworthy in what he says, and should love the multitude at large but cultivate the friendship of his fellow men. If he has any energy to spare from such action, let him devote it to making himself cultivated."

 

それでは、解説を加えていきますね。

 

The Masterはもちろん、孔子のことです。孔子という固有名詞だからMが大文字になっています。

 

まず

A young man should be a good son at home and an obedient young man abroad, sparing of speech but trustworthy in what he says,

の部分です。

 

obedientは「素直な、従順な」です。obey「従う」の仲間の形容詞ですね。

 

abroadは「海外に、海外で」という意味で使われることが多いですが、ここでは「(家の)外では」という意味で使われています。

 

be sparing of Aはちょっと難しいですが、「Aを倹約する、Aを惜しむ」です。

spare A は「Aを省く」「Aを分けておく、取っておく」という意味ですから、関連付けて覚えることが可能ですね。

 

be trustworthy in A は「Aにおいて信用に足る」という意味ですが、この論語の英訳ではしょっちゅう出てくる単語です。

 

ちなみに、sparing~とtrustworthy~の部分は分詞構文のbeingが省略された形になっているため、形容詞がいきなり出てきているように見えます。

 

※ A young man should be a good son at home and an obedient young man abroad, (being) sparing of speech but trustworthy in what he says,

 

ここの訳は、「若い者は、家の中においては(父母を敬う)善良な息子、家の外においては(目上に対して)素直な若者であり、寡黙でありながら言ったことには責任を持つべきである」くらいになります。

 

つづいて

, and should love the multitude at large but cultivate the friendship of his fellow men.

の部分です。

 

multitudeは「大衆、衆人」です。multiは「たくさん」という意味ですから、「たくさんの人」と理解すればいいですね。

 

at largeは「概して、広く」です。「逃走中」という意味もありますが、これは牢屋という小さな場所ではなく、「広い」場所に野放しになっている、という感覚です。

 

cultivateは「耕す」ですが、この場合は目的語がthe friendship of his fellow men「仲間との友情」ですから、「育(はぐく)む」と訳すほうがいいでしょう。

 

というわけで、ここの訳は

広く多くの人を愛するけれども、(同時に)仲間との友情も育むべきである

 くらいになります。

 

最後、

If he has any energy to spare from such action, let him devote it to making himself cultivated.

 の文です。

 

energy to spareは「余力」ですが、直訳すると「分けておくべきエネルギー」ということです。spareはbe sparing of Aのときにも解説しましたね。

 

devote A to Bは「AをBに捧げる、AをBに投入する・つぎ込む」です。ここのdevote it の it は、前に出てきたenergyを指しています。

 

making himself cultivatedは動名詞句です。make O(目的語) C(補語)の形の第5文型ですね。

「彼自身をcultivateされた状態にさせること」ということですが、ここのcultivateは先ほどの「(友情を)育む」とは少し違って、culture「文化」により近い意味で使われています。「読書をして教養を磨く」という意味ですね。

 

というわけで、最後の部分の訳は

もし彼(若者)に、そうした活動をしても余力があれば、書を読んで自身の教養を深めさせるべきである。

くらいになります。

 

いかがだったでしょうか?

最後に、もう一度英訳と、書き下し文、塾長による和訳、それから塾長が一番好きな論語の訳である宇野哲人(うの・てつと)先生による解釈を載せておきます。

 

【英訳】 

 The Master said, "A young man should be a good son at home and an obedient young man abroad, sparing of speech but trustworthy in what he says, and should love the multitude at large but cultivate the friendship of his fellow men. If he has any energy to spare from such action, let him devote it to making himself cultivated."

 

※【白文】

子曰、弟子入則孝。出則弟。謹而信。汎愛衆而親仁。行而有余力、則以學文。

 

【書き下し文】

子曰く、弟子(ていし)、入りては則ち孝に、出でては則ち弟に、謹んで信に、汎く衆を愛して仁に親づき、行うて余力あれば則ち以て文を学ぶ。

 

【読み仮名】

しいわく、ていし、いりてはすなわちていに、つつしんではしんに、ひろくしゅうをあいしてじんにちかづき、おこなうて余力あればすなわちもってぶんをまなぶ。

 

【塾長による和訳】

先生は言われた。若い者は、家の中においては(父母を敬う)善良な息子、家の外においては(目上に対して)素直な若者であり、寡黙でありながら言ったことには責任を持つべきである。広く多くの人を愛するけれども、(同時に)仲間との友情も育むべきである。もし彼に、そうした活動をしてもまだ余力があれば、書を読んで自身の教養を深めさせるべきである。

 

宇野哲人先生による解釈】

人の子弟(してい)たる者は、家庭の内に入っては良く父母に仕(つか)えて考を尽くし、家庭から外に出ては良く目上に仕えて弟(てい)を尽くし、行うことは慎み深くて法度(ほうど)に外れず、言うことは信を守って、偽りがなく、広く衆人を愛してみだりに人を憎まず、仁者に親しみ近づいて修養上の益を求め、これらのことを行ってもなお余暇があるならば、詩書六芸の文を学ぶべきものである。

 

 ぜひ、英文も書き下し文も暗唱してみてくださいね!

 

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

 

 

※最後に、小説風に論語を解説したの塾長イチオシの本はこちら↓。

次郎物語」(これもメッチャ面白いです)で有名な下村湖人(しもむら・こじん)先生の本です。

ものすごくいい本です。ご家族みんなで読んでほしいです。

 

論語物語 (講談社学術文庫)

論語物語 (講談社学術文庫)

  • 作者:下村 湖人
  • 発売日: 1981/04/08
  • メディア: 文庫
 

 

※大学生、社会人は大人の教養としてこの本も読んでおきましょう↓。

日本の経済を作った人と言ってもいい財界の巨人・渋沢栄一の本です。全ビジネスマン必読の著です。

 

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

  • 作者:渋沢 栄一
  • 発売日: 2010/02/08
  • メディア: 新書
 

 

渋沢栄一が書いた文章そのものに触れたいかた(塾長もそのクチです)はこちら↓

 

論語と算盤 (角川ソフィア文庫)

論語と算盤 (角川ソフィア文庫)

  • 作者:渋沢 栄一
  • 発売日: 2008/10/24
  • メディア: 文庫
 

 

ありがとうございました!

 

 

 

連鎖関係代名詞【東大英作文スピンオフ】

皆さんこんにちは、塾長です。

 

本日は、先日の東大英作文で触れた「連鎖関係代名詞」について、短めではありますが、きちんと解説していきたいと思います。

 

(東大英作文の記事はコチラ↓)

 

tenjinkai.hatenablog.com

 

さて東大英作文の時にも引用しましたが、英文法問題集のNext Stageに載っている「連鎖関係代名詞」の例文は、以下の3つです。

 

1. The position was filled by a man who(whomは×)she thought was thoroughly competent.

その職に就いたのは、彼女が申し分なく有能だと評価していた男だった。

 

2. She is a promising swimmer who(whomは×)we think will win a gold medal at the next Olympic Games.

彼女は、次のオリンピックで金メダルを取ると目されている、有望な水泳選手だ。

 

3. Are you doing what you think is right?

君は自分が正しいと思うことをやっているのか?

 

 

連鎖関係代名詞は、「”主語+think/believeなどの動詞”が、関係代名詞と動詞の間に挟(はさ)まった形になる」

 

 と教わっている方が多いと思います。

上の3つの例文だと、それぞれ以下の下線の部分が「挟まった」形になっています。

 

1. The position was filled by a man who she thought was thoroughly competent.

 

2. She is a promising swimmer who we think will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

3. Are you doing what you think is right?

 

下線部を隠して読んでもらえれば、何の変哲もないフツーの関係代名詞の文章ですね。

 

この解説は間違いでもなんでもなく、これだけの理解で終わっても何の問題もありません。

 

しかし!この「主語+think/believeなどの動詞が、関係代名詞の先行詞と動詞の間に挟(はさ)まった形になる」というのはあくまでも結果論であるということ、

 

そして、たとえ連鎖関係代名詞であっても、どこまでも「関係詞は2文を1文につなげるものである」ということを理解してほしいと思います。

 

 

今回は、連鎖関係代名詞の例文として一番基本的な形をしている2番の例文で解説します。

 

 She is a promising swimmer who(whomは×)we think will win a gold medal at the next Olympic Games.

彼女は、次のオリンピックで金メダルを取ると目されている、有望な水泳選手だ。

 

まず、「主語+think/believeなどの動詞が、関係代名詞の先行詞と動詞の間に挟(はさ)まった形になる」の観点から見ていきます。

 

 She is a promising swimmer who (we think) will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

we think が「挟まってる」と考えるわけなので、we thinkを抜いてみると、

 

 She is a promising swimmer who will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

 となります。

このwhoは当然主格で、すぐ後ろのwill winの主語です。目的格のwhomではダメです。

 

と、ここまでの理解で終わっても決して悪くはないのですが、より一歩理解を深めて、

「関係詞はあくまで2文を1文につなげるものである」という観点からも理解していただきたいと思います。

 

すなわち、この例文を2文に分けると

★She is a promising swimmer.

★We think (that) she will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

となり、2文目のsheを関係代名詞に変えるので、whoになるという、ただそれだけの話なのです。

 

シンプルでしょう?

 

ただ一つだけ注意が必要な点として、2文を1文にするときに接続詞thatは必ず省略しなければいけません。

 

この文でいうと、

 

 She is a promising swimmer who we think that will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

としてはいけない、ということです。

 

理由としては、このthatは関係代名詞みたいに見えてしまい、読みづらいからだと思います。

 

この「接続詞thatは必ず省略する」という点にだけ気をつけて、あとは普通の関係代名詞の時と全く同じように、この2文を関係代名詞whoというノリ(接着剤)を使って1文にしていきます。

 

★She is a promising swimmer.

★We think (that) she will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

2文目のsheは1文目のa promising swimmer を指しています。a promising swimmer が、いわゆる「先行詞」というやつです。

関係代名詞を使った2文の1文へのまとめ方は、「2文目の代名詞を関係代名詞に変えて、1文目の先行詞の直後にもっていく」が鉄則ですから、

2文目のshewhoに変えて、1文目の先行詞a promising swimmerの直後に移動します。

 

★She is a promising swimmer who

We think (that)  she will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

2文目のsheは(whoに変わって1文目に移動したので)これで消えました。

先に説明した通り、連鎖関係代名詞の文を作るときは接続詞thatを必ず省略しますので、thatも消えています。

あとは、2文目の残りをそのまま1文目のwhoの後ろにそのままくっつけて、先行詞a promising swimmerの後ろから掛ける(修飾する)だけですが、この際に先ほど説明した通り必ず接続詞thatを省略しますので、

 

 She is a promising swimmer who we think will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

となって、元の文が復元できました。

結果として、

 

She is a promising swimmer who will win a gold medal at the next Olympic Games.

 

という普通の関係代名詞の文章のwhoの後にwe think が挟まっているように見えるのです。

 

※She is a promising swimmer who (we think←ここが挿入に見えるwill win a gold medal at the next Olympic Games.

 

連鎖関係代名詞の文の作り方も、「接続詞thatを必ず省略する」こと以外は、

「2文目を関係代名詞に変えて、1文目の先行詞の直後にもっていく」→「2文目の残りを、1文目の関係代名詞の後ろにくっつける」

という、普通の関係代名詞の文章の作り方と、まったく同じであるということを理解していただきたいと思います。

 

ここでは2番の例文での説明になりましたが、他の例文も基本的にパターンは同じです。

 

1番の英文

The position was filled by a man who she thought was thoroughly competent.

その職に就いたのは、彼女が申し分なく有能だと評価していた男だった。

 

を2文に分解すると、

★The position was filled by a man.

★She thought (that) he was thoroughly competent.

となります。

 

2文目のheは1文目のa manを指しますので、ここをwhoに変えて先行詞a manの直後に移動します。2文目の接続詞thatは省略です。

 

★The position was filled by a man who

She thought (that) he was thoroughly competent.

 

後は2文目の残った部分を1文目のwhoの後ろにそのままくっつけて、先行詞a manの後ろから掛けると、

 

The position was filled by a man who she thought was thoroughly competent.

 

元の文が完成です。

 

 

3番の例文は少し厄介なのですが、whatをthe thing whichに置き換えて考えます。

Are you doing what you think is right?

→Are you doing the thing which you think is right?

君は自分が正しいと思うことをやっているのか?

 

これを2文に分解すると、

★Are you doing the thing?

★You think (that) it is right.

 

2文目のitは1文目のthe thingを指します。itを関係代名詞whichに変え、接続詞thatを省略すると

 

★Are you doing the thing which (?)

You think (that) it is right.

 

2文目の残りを1文目のwhichの後ろにそのままくっつけて、先行詞the thingを修飾させると

 

Are you doing the thing which you think is right?

 

となり、the thing whichwhatという一語にまとめられるので、

 

Are you doing what you think is right?

 

と、もとの文が復元できます。

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

「関係詞はあくまで2文を1文につなげるものである」ということが理解できていれば、連鎖関係代名詞も決して特別なものではない、ということが分かってもらえましたでしょうか?

 

英文法を軽視する英語教育論には、断固反対したい思いを込めて、今回は英文法のワントピック講座でした。

 

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!!

 

 

【英語で徳育】スマイルズ「品正論」その1

こんにちは、塾長です。

 

サミュエル・スマイルズといえば、「Self Help 自助論(西国立志編)」として有名ですね。

 

明治維新後、開国間もない日本で、福沢諭吉の「学問のすすめ」と並んで若者の間で飛ぶように売れた本です。

 

(明治時代の文章そのものはこちら↓。塾長はこちらが大好き。読んでいて「頑張ろう!という気になります」)

西国立志編 (講談社学術文庫)

西国立志編 (講談社学術文庫)

 

 

 (古い日本語は苦手、というかたはこちら↓)

  

Self-Help

Self-Help

  • 作者:Smiles, Samuel
  • 発売日: 2019/02/22
  • メディア: ペーパーバック
 

 

これは全人類必読の歴史的名著で、将来的にこちらも解説していきたいと思っています。

 

今回は、サミュエル・スマイルズのもう一つの歴史的名著、「Character 品正論」を精読していきたいと思います。

 

こういう、英語力とか学力だけでなくて、人格が高まるような英語教材を学校でなぜ採用しないのか、塾長は不思議でなりません。

 

「実践的な英語力を!」と息巻いて、リスニングとかスピーキングに力を入れるよりも、よほど大事だと思うのですが…

 

まあ、だから「自分でやるしかないか」と思って、YouTubeやブログを始めたんですけどね。

 

Character

Character

  • 作者:Smiles, Samuel
  • 発売日: 2017/02/23
  • メディア: ペーパーバック
 

 

もうひとつ、読み進むと分かってきますが、この本は大学受験の頻出英単語のオンパレードで、英語中級者の学習に最高なんです。

 

さて、この本は日本では「向上心」という邦題の方がメジャーですが、ここで使う日本語訳は、

「日本の古本屋」

https://www.kosho.or.jp/

で見つけた、1907年刊行、竹村修(たけむら・おさむ)訳の「品正論」を使います。これは完全に塾長の好みの問題です。

 

(現代語訳で読みたい方はこちら↓)

向上心: 自分の人生に種を蒔け! (単行本)
 

 

刊行された年代のため、日本語訳自体が漢文のようですが、英語と一緒に漢文も勉強するつもりで読んでしまいましょう!

 

それでは、やっていきたいと思います。

 

 Character is one of the greatest motive powers in the world. In its noblest embodiments, it exemplifies human nature in its highest forms, for it exhibits man at its best.

 

★motive powerは「動機、原動力」です。motivationと同じような意味の語句ですね。

★embodimentは「体現、具現化」です。bodyに動詞化を表す接頭辞enがくっついた単語です。enjoyのenと同じですね。

★exemplifyは「好例となる、例証する」です。for exampleのexampleの親戚の単語です。

★このforは前置詞ではなく、「というのは、~だからである」と訳す接続詞です。大学入試にも超頻出ですね。

★at one's bestは「最高の状態で、最善で」 です。これも入試頻出です。

 

それではもう一度、英語の本文と竹村修(おさむ)による漢文風の和訳、それから現代語訳を読んでみますね。

 

 Character is one of the greatest motive powers in the world. In its noblest embodiments, it exemplifies human nature in its highest forms, for it exhibits man at its best.

【竹村訳】

品性は世界に於(お)ける最大原動力の一なり。其の最も高尚に権化(ごんげ)する所、人性(じんせい)を其の最も崇高なる形に於いて例証す。蓋(けだ)し人を人の人たる至善(しいぜん)の域に於いて顕(あらわ)せばなり。

【塾長による現代語訳】

 人格こそはこの世で最大の原動力の一つである。人格が最も高貴に体現されるとき、それは人間の性質を最も崇高な形に表すものとなる。なぜなら、人格こそ人間の価値を表す最も大切なものだからである。

 

いかがでしょうか?

先ほど本書は大学受験の頻出英単語のオンパレード、と表現しましたが、納得してもらえましたでしょうか?

 

これだけだとちょっともの足りないので、もう1段落読んでみましょう。

 

Men of genuine excellence, in every situation of life, —men of industry, of integrity, of high principle, of sterling honesty of purpose— command the spontaneous homage of mankind. It is natural to believe in such men, to have confidence in them, and to imitate them. All that is good is in the world is upheld by them, and without their presence in it the world would not be worth living in. 

 

★genuineは「本物の」、excellenceは「卓越、素晴らしさ」です。

★industryは「産業」という意味もありますが、この場合は「勤勉」です。派生語のindustrialは「産業の」、industriousは「勤勉な」は入試頻出の知識ですね。

★integrityは「高潔さ、人格の高さ」です。数学の積分記号を「インテグラル」と言いますよね。人格において理想的な要素が集まってる、という感覚で覚えるといいと思います。

★principleは「理念、原理、原則」です。全く同じ発音で綴りが少し違うprincipalは形容詞で「大切な」、名詞で「校長」ですから、ひとつづつ覚えなければいけないのですが、語源的には同じと考えていいです。

★sterlingは「純粋な、立派な」です。

sterlingには「英国貨幣の」という意味もありますが、もともとsterlingはstarの仲間で、「星のようにキラキラと輝かしい」ということから「純粋な、立派な」という意味になりました。今もそうなのか分かりませんが、昔イギリスの銀貨に小さな星が刻印されたことから、「英国貨幣の」という意味になったそうです。

★spontaneousは「自発的な、自然な」です。spin「スピン」とか、sponsor 「後援する、スポンサー」とかと語源は同じです。力がぐるぐると出てくる感じでしょうかね。

★homageは「尊敬」です。語源的にはhumanと同じですが、この場合は語源の知識があまり記憶の役に立ちませんね。 

★It is 形容詞 to 動詞の原形、の形になっています。典型的な形式主語の構文ですね。

★confidenceは「自信」です。

confidential「機密の」という単語も派生語で、「信頼の厚い」→「この人になら打ち明けてもいいこと」という意味で、「機密の」という意味になりました。

よく海外ドラマや映画で書類に「confidential」と判が押されているのを見ますよね。「社外秘」とか「機密事項」という意味です。

★imitateは「真似する」です。宝石や金の「イミテーション」は、「本物の真似をしたもの」という意味ですね。

★All that is goodまでが主部です。このthatはAllを先行詞とする関係代名詞です。

★without their presence in it が副詞の挿入になっています。このitはthe worldを指しますね。

★Without A, B would ~. の形ですから、このwouldは仮定法です。高校英語で習う、「If節のない仮定法」というやつですね。

★be worth ~ingも入試頻出の表現ですね。liveが自動詞なので前置詞inが必要なこともポイントです。

※This book is worth reading.

→You should read this book. (read は他動詞)

This world is not worth living in.

→I don't want to live in this world. (liveは自動詞)

 

ではもう一度本文と読んだ後、訳を見てみましょう。

 

Men of genuine excellence, in every situation of life, —men of industry, of integrity, of high principle, of sterling honesty of purpose— command the spontaneous homage of mankind. It is natural to believe in such men, to have confidence in them, and to imitate them. All that is good is in the world is upheld by them, and without their presence in it the world would not be worth living in.

 【竹村訳】

真に個に卓越せる人は、如何(いか)なる地位にある人も——例えば、勤勉なる人、清廉なる人、主義の高き人、意志の純潔なる人は——自然に人をして尊敬の心を起こさしむ。吾人(ごじん)が、斯(か)くの如(ごと)き人に信頼し、帰服し、模倣する所あらんとするは、固(もと)より当然なり。世界の一切の善は、彼らに依(よ)りて維持せらる。若(も)し彼ら無ければ、此(こ)の世は吾人の生存に値(あたい)せざる可(べ)し。

【塾長による現代語訳】

 世の中のどんな地位にある人でも、本当に優れた人——勤勉な人、高潔な人、高尚な理念を持つ人、純粋で立派な目標を持っている人——は、すべての人から自然と尊敬を受けるものだ。そういう人たちを信じ、誇りに思い、真似しようと考えるのは自然なことである。この世界のすべての善なるものは、こうした真に優れた人々によってなされたものであり、彼らの存在がなければ、この世は生きるに値しないものとなってしまうだろう。

 

お疲れさまでした!

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!!

 

 

 

【英語で日本史】原勝郎博士の「日本通史」その1

皆さん、こんにちは!塾長です。

 

皆さんは、「日本通史 An Introduction to the History of Japan」という英語で書かれた本を知っていますか?

 

これは京都大学の原勝郎博士が、1920年に英語で書いた名著です。

 

当時はダーウィンの進化論が曲解され、有色人種は白人に劣って当然と思われていました。

 

その有色人種の日本人が、日露戦争第一次世界大戦と白人諸国を相手に快進撃をつづけ、日本は西洋列強から奇異の目で見られるようになっていました。

 

当時の日本の心ある識者(団琢磨とか岩崎久弥とか坪内逍遥とか、錚々(そうそう)たるメンバーです)がこの風潮を心配し、英文による「西洋諸国に理解してもらえる日本史」の確立を目指して、原博士に執筆をお願いしたのがこの本です。

 

ちなみにこの本を絶賛し、日本語訳版の出版の際に監修を務めているのが、塾長が最も尊敬している故・渡部昇一先生です。

 

また、渡部先生と同じく保守派の論客の「長老」と呼ばれ敬愛されている日下公人(くさか・きみんど)先生も、この「日本通史」の英語版を何度も熟読されているそうです。

 

塾長は歴史は専門ではありませんし、もしかすると今の歴史の定説から若干ずれているところもあるのかもしれません。

が、英語で日本史が学べて、かつ自虐史観に陥る心配のない、メチャクチャ貴重な本だと思いますので、天神会の指定教材と(勝手に)し、精読・解説していきたいと思います。

 

何よりも、読んでいてすごく面白いのですよ…!

  

 

原勝郎博士の「日本通史」

原勝郎博士の「日本通史」

  • 作者:原 勝郎
  • 発売日: 2014/03/29
  • メディア: 単行本
 

 

英文は当時のケンブリッジ大学の先生が校正しているそうなので、100%信頼できる英語です!

 

とても分かりやすい英文ですから、そのまま暗唱すれば英作文や英文エッセイ対策にもなると思いますし、今後外国人に「日本の歴史教えて!」と言われてもバッチリですね。

 

それでは、さっそく本文を読んでいきましょう!

 

まずはリスニング、リーディング対策も兼ねて、かなり長文になりますが一度通しで読んでみましょう。

どれくらい初回で理解できるか、チャレンジしてみてくださいね。

 

 The history of Japan may be useful to foreigners in several different ways. If we do not take into account the serviceableness of detached historical data or groups of data, that is to say, when we exclude those cases where the historical data of Japan are studied not for the sake of understanding Japan herself, but in behalf of some other scientific purposes, then it can be said that Japanese history will serve foreigners in two principal and distinct ways. Firstly, it will interest them as the history of one special nation among many in the world. Secondly, it may be useful to historical study in general, seeing that it can be regarded as consistuting in itself a microcosmos of miniature of the history of the world manifested in that of a small nation. The former point is that which attracts most foreigners by the strength of novelty, while the latter will be none the less suggestive to comprehensive and reflective historians. Both points need some explanations. Let me begin with the first.

 

それでは、一文ずつ和訳と解説をしていきます。 

 

The history of Japan may be useful to foreigners in several different ways.

日本史は外国人にとってもいくつかの面で有益であろう

★several (some, many) different+名詞の複数形

のdifferentは、訳出(やくしゅつ)しなくていいですね。

 

 If we do not take into account the serviceableness of detached historical data or groups of data,

もし我々が、ある孤立した一(いち)地域における歴史的知識、あるいは知識群の価値を考慮に入れないのであれば、

ここは少し読みづらいですね。

★take A into acccout / take A into account 「Aを考慮に入れる」、は超頻出熟語です。

★serviceablenessは、serviceとなる、つまり価値を提供することができること、という意味です。

★detachedは「分離した、独立した」。attach「取り付ける、くっつける」の反対で、「他とくっついていない」という感覚ですね。ここでは孤立した島国・日本の歴史のことを指しています。

★historicalは、data or groups of data全体を修飾しています。「hisitorical な data or groups of data」ということなので、「hisitorical data または groups of data」と読まないようにしましょう。

 

that is to say, when we exclude those cases where the historical data of Japan are studied not for the sake of understanding Japan herself, but in behalf of some other scientific purposes,

すなわち、日本そのものを理解するためにではなく、その他の学術的な目的のために日本の歴史を学ぶという事例を除けば、

★要するに「この本は、日本そのものを理解するための日本史だよ!」ということが言いたいのですね。

★Japan herselfとありますが、国は女性扱いすることが多いです。少し詩的、旧式な表現ですね。

★not (for the sake of) A but (in behalf of) B の形になっています。

★for the sake of Aもin(on) bahalf of Aも、「A(という目的)のために」という理解でOKです。

 

then it can be said that Japanese history will serve foreigners in two principal and distinct ways. 

日本史は外国人にとって2つの重要かつ明確な点で役立つことになろう。

★If (When) SV, then SV は大学受験の長文でもよく出てきますね。この then は訳出しなくてOKです。 

 

 Firstly, it will interest them as the history of one special nation among many in the world.

1つ目に、世界中に多くある特別な国家の一つの歴史として、彼ら(外国人)の興味を引くであろう。

★among manyはamong many special nationsということです。「日本というのは特別な国なんですよ、読者の皆さんが住む欧米列強と同じように」と、日本の独自性を主張しておきながら欧米人もおだてる書き方をしています。

 

Secondly, it may be useful to historical study in general, seeing that it can be regarded as consistuting in itself a microcosmos of miniature of the history of the world manifested in that of a small nation.

2つ目に、日本史はそれ自身の中に、この小国の歴史の中に現れる「歴史の小宇宙」ともいうべき世界史の縮図を構成しているといってよいことを考えれば、日本史は歴史学一般に対して有用と言えるであろう。

★長く、ややくどい表現ですが、日本人ならとても勇気が出る内容の英文ですね。ぜひ暗唱しましょう!

★seeing that SVはいわゆる文末分詞構文です。この場合は「SVということを考えると」「SVなのだから」くらいの理解でOKです。

★regard A as B「AをBとみなす」は基本熟語ですが、Bは補語ですから、名詞のほかに形容詞でもOKです。この場合はconsistutingという現在分詞になっていますね。『分子は100%形容詞』ということをしっかり理解しておきましょう! 

★constitute A で「Aを構成する」です。in itself「それ自身の中に」がいわゆる『副詞の挿入』になっていますね。

 

The former point is that which attracts most foreigners by the strength of novelty, while the latter will be none the less suggestive to comprehensive and reflective historians.

前者(世界の中で特別な地位にある一国家の歴史としての日本史)は非常な物珍しさという点で多くの外国人を引きつけるし、後者(世界史の縮図としての日本史)も、理解力・思考力に優れた歴史家たちにとって同様に示唆に富むものであろう。

★the former、the latterはそれぞれ「前者」「後者」です。基本ですね。

★このwhichはかなり難しいですね。これは普通の代名詞itと同じように使われています。The former point is that it (つまりJapanese history) attracts... と書き換えて理解してOKです。

★comprehensiveは「包括的な、完全に理解できる」、 reflectiveは「熟考する」という意味の、ともに形容詞です。

★none the lessは「それでもやはり、負けず劣らず」ですが、この場合は「(前者と)同様に(後者も外国人にとって魅力的である)」という意味でしょう。

 

Both points need some explanations. Let me begin with the first.

両方の点について、さらに説明が必要であろう。最初の点から始めよう。

 

ここから具体的な話が始まるのですが、続きは次回に解説していきたいと思います。

 

最後に、 もう一度今回扱った英文の本文と、訳書に敬意を表して、訳者の中山理(なかやま・おさむ)先生の訳文を載せておきます。

 

 The history of Japan may be useful to foreigners in several different ways. If we do not take into account the serviceableness of detached historical data or groups of data, that is to say, when we exclude those cases where the historical data of Japan are studied not for the sake of understanding Japan herself, but in behalf of some other scientific purposes, then it can be said that Japanese history will serve foreigners in two principal and distinct ways. Firstly, it will interest them as the history of one special nation among many in the world. Secondly, it may be useful to historical study in general, seeing that it can be regarded as consistuting in itself a microcosmos of miniature of the history of the world manifested in that of a small nation. The former point is that which attracts most foreigners by the strength of novelty, while the latter will be none the less suggestive to comprehensive and reflective historians. Both points need some explanations. Let me begin with the first.

 

日本史の知識を得ることは、外国人にとっても、とりわけ以下の二点において有益であると思われる。第一に、日本史は、世界史に数多(あまた)ある国々の中で特別な位置を占める一国の歴史として、大いに興味を引くことだろう。第二に、日本史は、この小国の歴史の中に世界史の縮図が表れていると見なすことができるので、一般の歴史研究にとっても有益であろう。前者の点は、目新しさによって外国人を惹(ひ)きつけてやまないであろうし、後者は、理解力もあり、思慮深くもある歴史家にとって示唆に富むものとなろう。この点を、もう少し説明しよう。

 

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!!

 

(塾長が最も尊敬する渡部昇一先生が出版された日本史の通史モノはこちら↓)

 

渡部昇一「日本の歴史」全7巻セット (WAC BUNKO)

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  • 作者:渡部 昇一
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【東大英語】【英作文】東大 2018和文英訳(○○が英作文で使えますか?)

皆さんこんにちは、天神会の塾長のわっきーです。

 

本日は、リクエストにお応えして、東大の英作文を解説していきたいと思います。

 

適度な長さの解説に収まるもので、質の良い問題、ということで、塾長が気に入っている2018年の和文英訳を選んでみました。

 

それでは、いってみましょう!

 

【問】以下の下線部を英訳せよ。

 「現在の行動にばかりかまけていては、生きるという意味が逃げてしまう」と小林秀雄は語った。それは恐らく、自分が日常生活においてすべきだと思い込んでいることをやってそれでよしとしているようでは、人生などいつの間にか終わってしまうという意味であろう。

 

 本題に入る前に…

 

東大の問題は、いろいろな意味でメッセージ性が強いように感じます。

 

この問題の表向きの最大のポイントである(と思われる)英文法項目は後で説明していきますが、

 

小林秀雄くらい読んでおいてくれ」というのも、東大からのメッセージだと思います。

 

小林秀雄は「評論文」というものを確立したといっていいカリスマ評論家です。代表作は「本居宣長」。

 

本居宣長(上) (新潮文庫)

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本居宣長(下) (新潮文庫)

本居宣長(下) (新潮文庫)

 

「作家から最も恐れられた評論家」とも言われており、特に酒が入ると相手が泣くまでコテンパンに説教をする癖があった人です。

 

「英語がろくに話せないのに米兵を泣かせた」というエピソードもあるほどです(笑)

 

 こんな恐ろしい人ですが、文章を読めばわかる、まぎれもない天才です。

 

一時期は、旧帝大の現代文の入試問題は、小林秀雄の文章ばかり、という感じでした。

 

最近はYouTubeでも小林秀雄の講演などが無料で聞けます。


小林秀雄 講演 学問の常識を忘れていないか

 

噺家(はなしか)のような、魅力的な声ですね。

 

さて、本題の英作文の解説に入ります。

 

まず、「それは恐らく、…という意味であろう。」という、英文の骨組みの部分です。

 

ここは He probably meant that SV や、That(This, ItでもOK) probably means that SV の形で書けばいいですね。

 

He probably meant と過去形を使ってしまうと、この後に時制の一致をするかしないかが面倒です。

(結論から言うとこの場合は時制の一致をしなくてもOKです。)

 

自信がない人はThat (This, It) probably means を使いましょう!

 

次に、「人生などいつの間にか終わってしまう」の部分ですが、

ここは Your life will end before you know it. あるいはシンプルに Your life will end too soon.

がいいでしょう。

 

Our life (lives) will end… としても、文法的に誤りではありませんが、youを使った方が自然です。

 

この you (your) は、受験英語の読解ではおなじみ、「一般論のyou(Generic you)」というやつですね。

 

「一般論のyouが英作文でも使えるか」というのも、東大が求めているポイントだと思います。

 

それから、「いつの間にか」は before S know (realize) it が定番表現ですが、

これを知らなくても、「気がつく前に」と考え直して、英語で書けるかと思います。

 

know も realize も、この場合は他動詞ですから、目的語の it が必要になります。

 

この it は状況のit と呼ばれるものですね。漠然とした状況全体を指す it です。

 

さて、続く

「自分が日常生活においてすべきだと思い込んでいることをやってそれでよしとしているようでは」

の部分ですが、ここが最も点数の差がつくところだと思います。

 

まず「自分が」ですが、これも先ほどの「一般論のyou」を使えばいいですね。

 

「一般論のyou」は本当に大事です。

 

「日常生活において」は、in your daily life でOKです。

 

そして最大の難所、「すべきだと思い込んでいることをやってそれでよしとしているようでは」のところですが、このままだと訳しづらいですね。

 

「思い込んでいる」は「狭い視野で信じている」、「それで良しとしているようでは」は「もしそれだけをやることに満足しているなら」という風に考え直しましょう。

 

それぞれ、narrow-mindedly believe、

if you are satisfied (content) with just (only) ~ing を使えばいいですね。

 

narrow-mindedlyが思いつかない人は、strongly believeで十分だと思いますよ!

 

だいぶ英訳しやすくなりましたが、まだ最大のポイントが残っています。

 

それは…

「すべきだと思い込んでいること」の英訳です。

 

ここで東大が求めているポイントは、明らかに

「連鎖関係代名詞を英作文で使えるか」ということでしょう。

 

連鎖関係代名詞は、関係詞ステージのボスキャラ的な文法項目です。

(ちなみに塾長はゲームの類は一切やりません)

 

Next Stageには次のような例文が載っています。

 

 

1. The position was filled by a man who(whomは×)she thought was thoroughly competent.

その職に就いたのは、彼女が申し分なく有能だと評価していた男だった。

  

2. She is a promising swimmer who(whomは×)we think will win a gold medal at the next Olympic Games.

彼女は、次のオリンピックで金メダルを取ると目されている、有望な水泳選手だ。

 

3. Are you doing what you think is right?

君は自分が正しいと思うことをやっているのか?

 

本当は連鎖関係代名詞についても深堀りしたいのですが、ちょっとあまりにも長くなりすぎるので…

 

申し訳ありませんが各自復習をお願いいたします。

(連鎖関係代名詞については、いつか改めて解説したいと思います) 

 

さて、今回は、3番目の Are you doing what you think is right?

のタイプの例文を真似すればいいですね。

 

「英作文は英文」とはよく言ったものです。覚えている例文をどんどんパクればいいんです。

 

塾長は自分の教え子には、手持ちの英文問題集の例文は基本的にすべて暗唱するように指導しています。

 

みんな、英作文は驚くほど上手ですよ!

 

さて、話を戻して、今回の「自分が日常生活においてすべきだと思い込んでいることをやる」は、

 

do what you narrow-mindedly believe you should do in your daily ilfe

あるいは

do what you strongly belive you should do in your daily life

 

と書ければ、バッチリでしょう!

 

もちろん、連鎖関係代名詞を使わず、

do what you should do in your daily life 

 

としても、文法的には100%正しいのですが、

 

「ああ、この人は連鎖関係代名詞を使えないんだな」

 

という判断をされて、減点対象となる可能性が高いと思います。

(こればかりは東大の先生に聞かないと分かりませんが…)

 

それでは、今までの説明を踏まえて、あらためて日本語の文章と、塾長による英訳例をまとめます。

 

 

【問】以下の下線部を英訳せよ。

 「現在の行動にばかりかまけていては、生きるという意味が逃げてしまう」と小林秀雄は語った。それは恐らく、自分が日常生活においてすべきだと思い込んでいることをやってそれでよしとしているようでは、人生などいつの間にか終わってしまうという意味であろう。

 

【英訳例1】

He probably meant that if you are content with just doing what you narrow-mindedly believe you should do in your daily life, your life will end before you know it.

 

【英訳例2】

That probably means that your life will end too soon if you are satisfied with only doing what you strongly believe you should do in your daily life.

 

いかがでしょうか?

 ご自身の答案と見比べてみてくださいね。

 

 それでは、最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

 

 

 

 

【英語で論語】学而第一・その五 孔子流 “国の治め方”

皆さん、こんにちは。天神会の塾長です。

 

本日は英語で論語、学而(がくじ)第一の五を解説していきます。 

 

論語の英訳がスラスラ暗唱できるようになれば、大学受験レベルの英作文はバッチリですし、スピーキングにも役立つこと請け合いです。

 

和訳の際に書き下し文まで覚えれば、漢文の勉強までできて、一石二鳥ですね。

  

ちなみに、論語(英語ではThe Analects)は全部で20章からなっていて、それぞれの章の最初の文の、「子曰く」(し・いわく)の次の2文字と、その章の通し番号を組み合わせた名前で各章を呼ぶのが通例になっていますよ。

 

Ex.

1章:子曰、学而時習之、不亦説乎。…→ 学而第一(この章の呼び方)

第2章:子曰、為政以徳、…→ 為政第二(この章の呼び方))

 

それでは、まず塾長が使っているペンギン版の英訳を読んでいきます。

 

The Analects (Classics) (English Edition)

The Analects (Classics) (English Edition)

 

 

最初はゆっくり、その次に少し早めに、合わせて2回読みますので、内容を考えながら、できれば私と一緒に、声に出して読んでみてくださいね。

 

※音読は最強の英語勉強法です!

 

それでは、いってみましょう!

 

論語 学而(がくじ)第一・五

 

【英訳】

The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

どうでしょうか?もう一度いきますね。

 

The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

それでは、解説を加えていきたいと思います。

 

 論語になじみのある方はお分かりの通り、論語は弟子が書き記した孔子の言行録の形をとっています。

The MasterMが大文字になっているのは、自分たちの先生である孔子という特定の師を指すからですね。

キリスト教に関係した英文で、文中なのにHeHが大文字になっているときは、神様あるいはキリストのことを指す、っていうのと同じですよ。

 

 

★The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

 In guiding a state of a thousand chariots, の部分は、In+(プラス)動名詞の形で、全体で副詞句ですね。

 

in+動名詞:~することにおいて、~するときに

 

statethe United States of Americastateと一緒ですが、この場合は「州」ではなくて「国」と訳しましょう。

chariotcarと同語源の単語で、「馬車」のことです。

漫画「ジョジョの奇妙な冒険」に、シルバーチャリオットっていうキャラクターが出てきますから、知っている人も多いかもしれませんね。

この部分の直訳は、「千の馬車の国を導くことにおいて」、少しわかりやすく意訳すると、「強大な軍事力を持つ大きな国を治める場合は」くらいの訳になりますね。

 

 続く部分ですが命令文が3つ、セミコロンでつながっています。まずapproach your duties with reverence and be trustworthy in what you say です。

 

★The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

approach Aは「Aに接近する」「Aに取り組む」ですが、今回は「取り組む」の方ですね。

approachは自動詞ではなく他動詞なので、approach to Aとすると誤りですから注意してください。

 

× approach to A  approach A

 

これは文法問題でよく出題されますね。ただし、名詞で「Aへの取り組み」という意味で使う場合には、an approach to Aになりますので、混乱しないようにしましょう!

 

(an) approach to A  Aへの取り組み 

 

yourジェネリック・ユー、いわゆる「一般論のyouですから、「あなたの」ではなく、「自分の」という風に考えましょう。

 

Generic you:一般論のyou

 

dutiesは「義務」ですが、この場合は「責務」くらいにとらえた方が、雰囲気が出ますね。

 

duty/duties 義務、責務

 

reverenceは見たようで見たことがない、という方が多いと思いますが、英検1級レベルの単語です。

「崇敬」とか「敬愛」といった意味ですが、「崇敬する」っていう意味のrevereという動詞の名詞形ですね。

語源的な話をすると、reは強意、vereawareとかのwareと同じ系統で、「見る」とか「意識する」っていう意味です。「誰か、または何かのことを、敬愛の心をもって強く意識する」くらいのイメージでしょうね。

 

revere : re(強意)+vere(見る、意識する ※awareなどのwareと同系統)

敬愛をもって強く意識する→崇敬する

 

vereのvとwareのwは、おなじみ、グリムの法則で入れ替わってますね。

 

グリムの法則…欧米人にとって発音が似ている文字は、どんどん入れ替わっていく法則、ぐらいの理解でOK

 

というわけで、approach your duties with reverence の部分をまとめると「自分の責務に敬愛をもって取り組みなさい」くらいの訳になります。

 

approach your duties with reverence:「自分の責務に敬愛をもって取り組みなさい」

 

★The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

trustworthyは「信頼できる」ですが、trust「信頼」と、be worthy of ~ingworthyの合体ですから、わかりやすいですね。

 

in what you sayは前置詞プラス、いわゆる「疑問詞が導く名詞節」(下テロップ:前置詞in+疑問師が導く名詞節what you say)の形をしていますね。

 

このyouも「一般論のyou」と考えていいですから、be trustworthy in what you sayは、「自分がやることにおいて信頼されるようにしなさい」くらいの訳になります。

 

★The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

 続いて、avoid excesses in expenditure and love your fellow men のところです。

avoid excesses in expenditureの直訳は「費用における過剰を避けなさい」となります。「無駄な経費を使うな」ということですね。

 

avoid:避ける excess:過剰、超過 expenditure:支出、費用、経費

 

expenditureはちょっと難しい単語ですが、大学入試でもよく出てきます。

exは「外」を意味する接頭辞、※接頭辞…単語の前につくもの)

pendのところはspendと同じで「お金、時間を使う」、

tureadventuretureで名詞にする働きの接尾辞(※接尾辞…単語の後ろにつくもの)

ですから、「外に向けて使うお金」だと考えれば良いですね。

 

expenditureex()+pend(使う)+ture(名詞化)

外にむけて使うお金→費用、支出、経費

 

love your fellow menは、「自分の仲間を愛しなさい」くらいの訳になります。

 

avoid excesses in expenditure and love your fellow men

→余計な経費を避け、仲間を愛しなさい

 

The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

 最後に、employ the labour of the common people only in the right seasonsです。

 

labourは「労働」ですね。labourはイギリス綴り、uのないlaborはアメリカ綴りで、どちらの綴りでも構いません。 

 

この部分の直訳は「正しい季節にだけ、一般の人々の労働(力)を雇いなさい」、

意訳は「民を国事に使役するときは、時期をよく考えなさい」くらいになり、それほど難しい英文ではないように思いますが、補足を2点ほど…

 

まず中国古典に関して塾長が一番好きな宇野哲人(うの・てつと)先生の解説によると、only in the right seasons は「人々が農業に従事しなければいけない季節は避けろ」という意味だそうです!

 

論語新釈 (講談社学術文庫)

論語新釈 (講談社学術文庫)

  • 作者:宇野 哲人
  • 発売日: 1980/01/08
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2つ目、ここはthe の使い方が学べる英文になっています。

 

★Employ the labour of the common people only in the right seasons.

 

赤字のthe青字のtheは文法的に少し違うものです。

 

入試問題の英作文では青字のtheを忘れても減点されることはまずありませんが、赤字のtheを抜かしてしまうと減点対象になります。

 

では、順番に見ていきます。

 

赤字、青字両方とも、theは「特定の、決まった」というイメージは共通しています。

 

最初の赤字のtheは、

the A of B

の形になっています。

「ただの」Aではなくて、BのAという情報が後ろから「A」を修飾(限定)していますから、このAは「特定のA」ということになり、Aの前にtheをつける必要があります。

 

さて次の青字のtheですが、

I went to the zoo yesterday.

とか、

He plays the piano very well.

とかのtheと同じような感覚のtheになります。

上記の用例は「代表単数のthe」なんて言ったりしますね。

 

この論語の英訳の場合も、ただ漠然と「一般の人々」「いい季節」といった感覚でcommon people、right seasonsと言っているのではなく、

 

「例の、あの」といった感覚を多少なりとも頭に浮かべてthe common people、the right seasonsと言っている、ということが理解できればOKです。

 

この青字のtheを使いこなすのは少し難しいかもしれませんが、だんだん慣れてきますよ!

 

 では、最後に、英訳と白文、書き下し文、現代語訳をまとめておきますね。暗唱できるように頑張りましょう!

 

【英訳】

The Master said, ‘In guiding a state of a thousand chariots, approach your duties with reverence and be trustworthy in what you say; avoid excesses in expenditure and love your fellow men; employ the labour of the common people only in the right seasons.’

 

【白文】

子曰、道千乗之國、敬事而信。節用而愛人、使民以時。

 

【書き下し文】

子曰はく、千乗の国を道むるに、事を敬して信。用を節して人を愛し、民を使ふに時を以てす。

 

【フリガナ有】

子(し)曰(い)はく、千乗(せんじょう)の国を道(おさ)むるに、事(こと)を敬(けい)して信(しん)。用(よう)を節(せっ)して人を愛し、民(たみ)を使ふ(つかう)に時(とき)を以て(もって)す。

 

【平仮名】

し・いわく、せんじょうのくにをおさむるに、ことをけいしてしん。ようをせっしてひとをあいし、たみをつかうにときをもってす。

 

宇野哲人先生による解釈】

兵車(へいしゃ)千乗(せんじょう)を出すことの出来るほどの大諸侯(だいしょこう)の国を治めるには、国事を慎重に取り扱い、命令賞罰等終始一(いつ)のごとくにし、無駄の費用を節約し、国人(こくじん)に恩恵を施(ほどこ)し、国事に民を使役する場合には農業の妨害のならない時にする。この五箇条は治国(ちこく)の大本(たいほん)である。

 

 

 最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!

 

※最後に、小説風に論語を解説したの塾長イチオシの本はこちら↓。

次郎物語」(これもメッチャ面白いです)で有名な下村湖人(しもむら・こじん)先生の本です。ご家族みんなで読んでほしいです。

 

論語物語 (講談社学術文庫)

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  • 作者:下村 湖人
  • 発売日: 1981/04/08
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※大学生、社会人は大人の教養としてこの本も読んでおきましょう↓。

日本の経済を作った人と言ってもいい財界の巨人・渋沢栄一の本です。全ビジネスマン必読の著です。

 

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

  • 作者:渋沢 栄一
  • 発売日: 2010/02/08
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